統合失調症の診断

8-24-2017 Last update

 

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  1. 概要
  2. 予防と早期診断
  • 認知能力の低下
  • 喫煙,飲酒,薬物使用
  • 社会性の低下
  1. PANSS

 

関連項目

 

  1. 統合失調症
  2. 統合失調症の治療薬
  3. 統合失調症研究の歴史
  4. 幻覚幻聴

早期診断と予防

統合失調症では,実際に発症(思春期から青年期が多い)する前から兆候がみられることが多い。したがって,これを指標に 発症前のリスクを評価し,予防的な治療を試みること は原理的に可能であるが,この予防策はまだ現実的ではない。


以下,発症前から現れる症状ごとにまとめる。多くは統合失調症患者やその周辺の人々(親,教師など)に対する聞き取りからのデータである。

認知能力の低下

> 精神病のリスクの高い集団を追跡調査し,発症した人としなかった人を比較,予測の可能性を探った論文(3)。

: 95 の報告を調べたメタ・アナリシスである。

: CHR-C (clinical high-risk converter, 結果的に発症した人),  CHR-NC (non-converter, しなかった人)。

: いくつかの行動試験のうち,CHR-C は working memory task, visual learning で成績が悪かった。

: これらの試験の結果から,発症のリスクを見積もることが可能であろうという結論。

喫煙,飲酒,薬物乱用

統合失調症患者における喫煙者,アルコール依存症患者,薬物使用者などの割合は健常者に比べて著しく高い。この問題には,複数の局面があり,重要な点は 因果関係がまだはっきりしていない ことである。


喫煙 smoking のページにも統合失調症との関連に関する項目があるので,そちらも参照のこと。



1. Self-medication hypothesis


とくに喫煙との関連で強調される仮説である。タバコに含まれるニコチン,アルコールなどが統合失調症の症状を軽減させるため,結果としてこれらを使う率が高くなるという考え方。



> 精神疾患 psychosis と大麻 cannabis の使用には,両方向の因果関係があるという論文もある(4)。

PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)

Positive and Negative Syndrome Scale の略で,Kay ら(1991)によって作成された評価尺度である(1)。30項目で構成されており,その内訳は陽性尺度7項目,陰性尺度7項目,それに総合精神病理尺度16項目からなっている。

> 文献2で使用されている薬は以下の通り。8週間の投与で,PANSSスコアの改善がみられている。

: Haloperidol, olanzapine, quetiapine, risperidone, zuclopenthixol, Mood stabilizers,

   benzodiazepines, anticholinergics.

: さらに contrast hypersensitivity も改善したが,higher-level motion processingは変わらず。

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References

  1. 社団法人 日本精神科評価尺度研究会ウェブサイト http://jsprs.org/scales/panss.html
  2. Kelemen et al. 2013a. Perceptual and cognitive effects of antipsychotics in first-episode schizophrenia: the potential impact of GABA concentration in the visual cortex. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry 47, 13-19.
  3. De Herdt et al. 2013a. Neurocognition in clinical high risk young adults who did or did not convert to a first schizophrenic psychosis: a meta-analysis. Schizophr Res 149, 48-55.
  4. Griffith-Lendering et al. 2012a. Cannabis use and vulnerability for psychosis in early adolescence - a TRAILS study. Addiction 108, 733-740.