染色実験の基礎

2018/05/28 Last update

 

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  1. 組織染色実験の概要
  2. さまざまなタイプの染色
    • 免疫染色
    • In situ ハイブリダイゼーション
  3. 組織の固定

関連項目

  • 実験方法の目次

さまざまなタイプの染色

免疫染色

抗体を用いて,目的とする タンパク質 を染色する方法を免疫染色 immunostaining という。詳細はリンク先にまとめている。組織の固定に際して,主に以下の 3 点に留意する(1)。

 

  1. 目的タンパク質の抗原性の保持(抗体に結合できる状態が保たれているかどうか)
  2. 目的タンパク質の発現部位の保持(他の場所に移動していないかどうか)
  3. 組織の形態の保持

 

組織の固定法によって,以下のような違いがみられる。(1)。

 

  1. 未固定凍結: 抗原性がよく保持されるが,形態の保持が悪い。
  2. 固定凍結: 抗原性,形態ともによく保持される。
  3. パラフィン: 形態保持に優れるが,抗原性の保持が悪い。パラフィン切片に使用可能な抗体を選んで使う。標本は常温で保存が可能である。

 

アルデヒド系で固定すると,低分子の不溶化や形態保持に優れるが,タンパク質やペプチドの抗原保持に難点がある。

有機溶剤は脱水作用があり,これで固定すると組織が収縮してしまう可能性がある。高分子の抗原保持に優れる。

 

免疫染色では,抗体の特異性 も重要である。

In situ ハイブリダイゼーション

組織の固定

組織の固定方法は,もちろん染色の種類によって異なるが,一般的には次の 3 通りである(1)。

 

  1. 未固定凍結: 未固定のまま OCT コンパウンドに包埋して凍結切片を作る。
  2. 固定凍結: 試薬で組織を固定したのち OCT コンパウンドに包埋し,凍結切片を作る。
  3. パラフィン: 試薬で組織を固定したのち パラフィン包埋 し,切片を作る。

 

形態の保持はパラフィン切片が優れているが,煩雑であったり脂質染色に使えなかったりと,それぞれ一長一短がある。組織の固定には,以下のような試薬が使われる。大きく分けてアルデヒド系と有機溶剤系がある(1)。

 

アルデヒド系

  • パラホルムアルデヒド Paraformaldehyde, PFA
  • グルタルアルデヒド Glutaraldehyde
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References

  1. 蓮井 2012a. 免疫組織化学の基礎と応用. V. 組織・細胞の固定. 鹿児島大学レポジトリ http://hdl.handle.net/10232/15020