活性酸素種,Reactive oxygen species, ROS

2-7-2016 updated

  1. 概要: 活性酸素とは
  2. ROS の産生
  3. ROS の反応
  4. ROS と脂肪細胞分化
  5. ROS の摂取と病気
    • 体内の ROS
    • 食品中の ROS

関連項目

  1. 酸化ストレスと寿命
  2. シグナル分子としての活性酸素

酸化ストレス応答に関係する遺伝子

  1. SOD (Mn, Cu/Zn)
  2. Catalase


概要: 活性酸素とは

活性酸素種 ROS とは反応性の高い酸素を含む分子のことで,生体内では以下のような物質を含む。


  • ヒドロキシルラジカル hydroxyl radical(・OH)
  • スーパーオキシドアニオン superoxide anion(O2-
  • 過酸化水素 hydrogen peroxide(H2O2

ROS の産生

> ミトコンドリアで消費される酸素の 0.1 - 5% が活性酸素になると考えられている(2)。

> アンモニアが水生植物で ROS を発生させることが,抗酸化酵素の発現が上がることから示唆されている(1)。

: 0 - 30 mg/L の濃度のアンモニアに曝露。カタラーゼ,グルタチオンペルオキシダーゼなど。

: このほか,オゾン,塩分,乾き,熱,重金属,有機毒物などでもROSが産生される。

: 植物では,光合成の副産物として ROS が発生する。

ROS の反応

ROS は生体内の様々な物質と反応し,細胞の機能を阻害するが,とくに問題となるのは 反応がさらに ROS を生成し,反応が連鎖的に続く場合がある ことである。

スーパーオキシドアニオン(O2-)の関わる反応

反応性の高い窒素(活性窒素 RNS)である一酸化窒素 NO・ と反応し,ペルオキシナイトライト peroxynitrate ONOO- を生成する(2I)。

過酸化水素(H2O2)の関わる反応

鉄イオン Fe2+ と反応し,ヒドロキシルラジカルを生成する(sI)。

ROS と脂肪細胞分化

ROS は脂肪細胞の分化を促進するという報告が多いようである。

 

 

ROS と病気

体内の ROS

食品中の ROS

体内の ROS に比べて,食品中の ROS と病気の関係はあまり明らかになっていない(3I)。つまり,ROS を多く含む食品を食べたときの影響については,未知の点が多い。

 

> 摂取した ROS が膵臓 β 細胞を破壊し,I 型糖尿病を引き起こすことが報告されている(3I)。

: 鉄イオンは ROS と反応するため,鉄のサプリメントの有害性も指摘されている。

 

> 粉状の protein drink mix は,水に溶かした際に過酸化水素を生じることを示した論文(3R)。

: ルミノール反応で過酸化水素を検出。最初の 5 分が最も量が多く,1 時間後にはかなり減衰する。

: カタラーゼを添加すると,ほとんど ROS は検出されなくなる。

: アスコルビン酸は,過酸化水素の産生につながる恐れがあり,推奨されないようである。

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References

  1. Nimptsch 2007a. Ammonia triggers the promotion of oxidative stress in the aquatic macrophyte Myriophyllum mattogrossense. Chemosphere 66, 708-714.
  2. Mugoni et al. 2014a. Analysis of oxidative stress in zebrafish embryos. J Vis Exp 89, e51328.
  3. Boatright 2013a. Hydrogen peroxide generation from hydrated protein drink mixes. J Food Sci 78, C1651-1658.