神経変性疾患の概要と一覧(目次)

1-4-2017 updated

関連項目




アルツハイマー病

アルツハイマー病以外の神経変性疾患についてまとめます。


てんかん

詳細は てんかんのページ へ。

 

てんかん epilepsy は,全人口の約 1% で発症する神経系の異常である(2)。患者の 40% は,現在の治療法ではその痙攣 seizure をコントロールすることができないため,有効な治療法の確立が強く望まれている。

 

側頭葉てんかん temporal lobe epilepsy (TLE) は,側頭葉 temporal lobe の異常が原因で起こるてんかんであり,薬が効かないてんかんでよくみられるタイプである(2)。


フリードライヒ運動失調症 (FRDA)

神経系が徐々に冒される遺伝性疾患で,酸化ストレスが原因の一つと考えられている。ミトコンドリアの iron chaperone である Frataxin の発現が低下することで起こると考えられている(1)。IGF-I が frataxin の量を増大させ,症状を軽減することがマウスモデルで報告されている(2)。


前頭側頭型認知症

Frontotemporal dementia (FTD),ピック病とも呼ばれる。前頭葉,側頭葉が萎縮するのが特徴で,60 歳以前の認知症の 50% を占める(3)。有効な治療方法はない。性格はそのままで記憶が変化するアルツハイマー病とは対照的に,感情を制御できなくなる脱抑制 disinhibition や無気力 apathy などを特徴とする。β-アミロイドプラークはないが,NFTs は認められる。


統合失調症

統合失調症の詳細はこちらへ。

 

かつては精神分裂病とよばれた。思考や感情がまとまりにくくなる精神疾患で,発症率は1%前後である。症状に同一の神経科学的原因があるかどうかも定かではない。


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References

  1. Schmucker and Puccio 2010a. Understanding the molecular mechanisms of Friedreich's ataxia to develop therapeutic approaches. Hum Mol Genet 19, R103-R110.
  2. Franco et al. 2012a. Frataxin deficiency unveils cell-context dependent actions of insulin-like growth factor I on neurons. Mol Neurodegener 7, 51.
  3. Gotz and Ittner 2008a (Review). Animal model of Alzheimer's disease and frontotemporal dementia. Nat Rev Neurosci, 9, 532-544.