解糖系と寿命

11-27-2015 updated

  1. 酸化的リン酸化へのシフト
  2. 解糖系の亢進


酸化的リン酸化へのシフト

グリセロール glycerol の投与によって,解糖が阻害され,酸化的リン酸化へのシフトが起こる(1)。炭素源として,グリセロールがグルコースやエタノールよりも害が少ないということか?

解糖系の亢進

解糖系の活性化はガン細胞でよく知られている現象であり,ワーバーグ効果 Warburg effect と呼ばれる(2I)。しかし,これがガン細胞が不死化する原因であるのか,単にガン細胞の代謝が活発であることの結果であるのかは,いまだ決着がついていない問題である。

 

Kondoh らは,解糖系の活性化は酸化ストレスを軽減し,細胞老化を防ぐための積極的な現象である可能性を示している。

 

 

> MEF の不死化に関わる遺伝子のスクリーニングで,解糖系酵素が得られている(2R)。

: 解糖系酵素 PGM および GPI の過剰発現は,細胞老化を抑制した。

: 逆に,PGM と GPI のノックダウンは細胞の老化を促進した。

: この結果は,Warburg effect は細胞老化を防ぐための積極的な現象である可能性を示している。

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References

  1. Ingram & Roth, 2011a. Glycolytic inhibition as a strategy for developing calorie restriction
    mimetics. Exp Gerontol 46, 148–154.
  2. Kondoh et al. 2005b. Glycolytic enzymes can modulate cellular life span. Cancer Res 65, 177-185.
  3. 近藤 祥司 (2009). 老化はなぜ進むのか. 講談社ブルーバックス.