ギ酸: Formic acid

2018/07/30 Last update

 

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  1. 概要: ギ酸とは
  2. NMR 標準物質としてのギ酸塩

関連項目



概要: ギ酸とは

ギ酸 formic acid は右のような構造(3)のカルボン酸 HCOOH である。アリから発見されたためにこの名がつけられている。

 

 



NMR 標準物質としてのギ酸塩

> ヒト血液中には低濃度のギ酸が存在する。

: 濃度は 0.302 ± 0.151 mM (n = 8)(2)。

> 内在のギ酸の影響を少なくするため,高濃度で外部標準として用いるのが望ましいだろう。

: 文献 1 では 0 - 5 mM。十分に高くはないように思われる。

: 文献 2 では 15.4 mM。0 - 11 mM の範囲で,添加量とピーク面積が直線性を示す。

> ヒト serum で Ala, Glc, Gly, 乳酸 lactate, Val などを測定している(n = 10; 文献 2)。

: グルコースの値は,NMR で測定すると 0.75 mM 程度低く出ると書かれている。

> 蟻酸塩 formate を外部標準として,血中のグルコース量を測定した報告がある(1R)。

: NMR で求めた値は,生化学的手法で測定した値よりも約 20% 低かった。

: NMR で血漿 plasma,生化学的手法で血清 serum を使ったためと考えている。

: なお,血糖値の自動測定装置には ± 10% 程度の誤差が見込まれるらしい。


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References

  1. Ando et al. 2010a. Quantification of molecules in 1H-NMR metabolomics with formate as a concentration standard. J Toxicol Sci 35, 253-256.
  2. Kriat et al. 1992a. Quantification of metabolites in human blood serum by proton magnetic resonance spectroscopy. A comparative study of the use of formate and TSP as concentration standards. NMR Biomed 5, 179-184.
  3. By User:Bryan Derksen - 投稿者自身による作品, created using BKchem, パブリック・ドメイン, Link